By: Kazusei Akiyama, MD
インフルエンザウイルス予防接種 Q&A
Q.インフルエンザウイルスの潜伏期間は?
A.普通48時間ぐらいです。
Q.インフルエンザウイルスの予防接種とはどの様な予防接種ですか? どこに接種しますか?
A.2018年に使用するワクチンはGSK社またはAbbot社の2018年度南半球推奨株3価キットで、筋肉注射により接種します。体重にもよりますが一般的に10歳以上は上腕部の筋肉、それ以下は下肢大腿部または臀部の筋肉に注射します。
内容(2018年南半球推奨株)
A/Michigan/45/2015(H1N1)pdm09
A/Singapore/INFIMH-16-0019/2016(H3N2)
B/Phuket/3073/2013
イタリア製(GSK)またはオランダ製(Abbot)
Q.一度接種すると一生必要ありませんか?
A.インフルエンザは毎年変わるのが特徴です。したがって、毎年うける必要があります。
Q.どのくらいの期間で効果がありますか?
A.約2週間で効果があり、1年間有効とされています。
Q.いつ頃接種したらいいのですか?
A.6月頃までには受けたほうがよいでしょう。
Q.去年の年末に日本で受けて来たのですが,また今回受ける必要ありますか?
A.まだ有効ですが,ワクチンの内容が違うので気になる方,今年の年末に北半球に旅行される方などは受けたほうがよいでしょう。
Q.家族の一部がワクチンを受けても効果がありますか?
A.接種を受けた方には効果があります。
Q.大人と子供は同じ方法で接種しますか?
A.大人は一年に一回です。子供は、はじめてインフルエンザの予防接種をする場合、1回目の4週間後にもう一度する必要があります。それ以降は一年に一回です。1回目の場合はシーズンに入る前に早めに接種するよう計画します。
Q.インフルエンザを予防する確率は?
A.ワクチンに使われている型がマッチすれば、70%の確率で完全予防します。しかし、マッチしなくても「流感の症状の軽減」と「重症に展開する頻度の減少」が認められています。
Q.2013年中国発の鳥インフルエンザに対して効果はありますか?
A.この予防接種は鳥インフルエンザとはウイルスの種類が異なるため(H7N9)、感染防止の効果はまず期待できないと考えられてます。
Q.どのような場合に接種はできませんか?
A.1.以前予防接種をしてアレルギー反応が出た方; 2.卵白アレルギーのある方; 3.接種時に熱がある、あるいは現行の急性疾患の治療をされている方。
注:子供さんに限り、「微熱」の症状があっても可能な場合が多いので、医師にご相談下さい。
Q.予防接種の副作用は?
A.1~2日間接種をした場所に発疹、熱感が約半数に認められます。小さいお子さんは48時間以内に熱がでる場合があります。まれに(0.001%)ギランバレー症候群(急性多発性神経障害)が報告されてます。
Q.当日お風呂は入れますか? 体育はできますか?
A.当日はシャワーにしておきましょう。運動は接種の2日目からは問題ありません。
Q.同時期に違うワクチンを受けようと思うのですが?
A.経口のワクチンは問題ありません。健康児の場合、筋注のワクチンは異なる筋肉を使えば問題ありません。
Q.兄弟または家族割引はありますか?
A.一人一キット使用するので、割引はありません。
Q.接種は診療所の患者さんだけが対象ですか?
A.すでに患者さんである必然性はありません。予約の時に,カルテの有無を申し出てください.
Q.インフルエンザについてもっと詳しい情報を知りたいのですが?
A.国立感染症研究所のサイト(http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html)でご覧になれます。